たまには煽り気味なタイトルで。




ついにPSVRが発売になりましたね。
正直欲しいですが、ハマると抜け出せなさそうなので、購入予定の友人と遊ぶときにでも試させて貰う予定です。(めっちゃホラーゲームしたい)

そして、VR(仮想現実)で抜け出せないというと、まず思い浮かぶのがやはりSAOクラインの壺。


クラインの壺とは

クラインの壺とは、主に位相幾何学で扱われる、境界も表裏の区別も持たない曲面の一種。(Wikipediaより)
といってもよくわからないと思いますが、メビウスの輪を円筒状に伸ばして上下の境もなくしたものと思ってもらえればいいと思います。(間違ってたらご指摘ください)
画像検索してもらった方が早いです→クラインの壷(Google画像検索)

理論上の形が壺の様に見えるので、クラインの壺と名づけられたそうです。
逆転裁判の倉院のツボとは関係ありません。

今回はその壺にちなんだ同名の小説(著:岡嶋二人)、及びNHKにて制作されたドラマについての思い出。


『クラインの壺』(小説/ドラマ)

物語自体はSFを絡めたミステリーです。



以下、ネタバレあるので、読んでみようと興味のある方は、お気をつけください。ミステリーなので結末を知らずに読んだほうが絶対おもしろいと思います。


ドラマのあらすじはこんな感じ。

主人公はゲームが得意な少年。
とある大会の優勝特典として、研究所で新開発されたVRゲームマシン「クライン2」のテスターの権利を得る。
テスターには、男女1名ずつが選ばれ、女性テスターは少年の先生だった。(学校か家庭教師かは忘れ)

「クライン2」はカプセルのようなマシンで、プレイヤーは裸になりマシンに入る。(もちろん男女別に)
そのVRゲームは現実と変わらない程精巧で、痛み(ゲームなので痛みの程度は下げられている)や感触、その他五感が全て伝わってくる。
プレイヤーは、ゲームオーバーになる(死ぬ)ことで目が覚め、マシンから出る。

ある時、研究所でアクシデントが起きてゲームテストが中止になり、その日から女性テスターである先生が行方不明となる。
その後現れる先生の教え子という女の子と2人で先生を探し、そして研究所に疑いを向けるが・・・。

(うろ覚え、且つ小説の設定も混ざっているかもしれませんがご容赦ください)


結末について(ネタバレ注意)

ドラマも小説も、一部主人公の年齢や、女性テスターとの関係などが違う程度で、クライマックスまではほぼ同じストーリーを辿ります。

終盤、先生は「クライン2」の事故に遭い、それを研究所が揉み消していると予想した主人公と女の子の2人は、その研究所に乗り込み、開発会社の社長を問い詰めようとする。
しかし、あと少しの所で2人は捕まってしまう。

目が覚めると、先生と社長がいて、「お疲れ様」「ここまで進められるなんて凄い」と意味不明のことを言う。 そこに女の子はいない。

つまり「先生が失踪し、それをNPCである女の子と一緒に見つけ出すゲーム」だったということらしい。

主人公は日常に戻るが、
・女の子と行方不明の先生を探した体験(女の子は実在する)
・女の子はゲームのNPCで先生は無事(女の子は実在しない)
どちらが現実なのかわからなくなる。

今が、現実なのかVRなのかを確かめるには、ゲームオーバーになる(死ぬ)しかない。

その後ドラマでは、主人公は現実かVRかわからず壊れていき、最後は学校の屋上から飛び降り、自殺という選択を取る。
小説ではすべての現象が現実かどうか疑心暗鬼になった主人公は、山奥に引き籠もり歳を取るが 使われていない建物に1ヶ月程潜み研究所から身を隠すが(記憶違いを訂正)、現実かどうかを確かめるためにカミソリを持ち、自殺を考える・・・。

どちらも死の後は描写されていないので、それが現実かVRかを見せずに終わりますが、仮に死後目覚めたとしても、VRの中で演出された死だとすれば、結局いつまでも現実か見分ける術はないので永遠にループしていきます。

まさに(本当に)死ぬまで逃れる術のない、非常に後味の悪い物語となります。


クラインの壷の影響

クラインの壷は、最初NHKのドラマを見て、当時若かった自分には衝撃的でした。
仮想と現実の見分けがつかない。もしそうなったらどうすれば良いのだろう、と考えたり。

しかも、死という結末で終わりましたが、実際にはその後「ゲームでした~」とも「本当に死にました~」とも答えが出ず、いわゆる視聴者の判断に任せる系です。


おかげで終わり方が曖昧なものや、バッドエンドものが好物になりましたとさ。


そういえばマトリックスなんかも(1しかちゃんと見てないけど)、仮想世界から抜け出す話だったような。

(追記:そう言えば映画「インセプション」はストーリーは全く違いますが、仮想世界≒夢の世界と考えると同じような結末でした。最終的に主人公が現実かどうか疑っているクラインの壷と、最後は現実と信じて疑う様子のないインセプションで真逆ではありますが・・・。)


VRの危険性

実際には、そこまで精巧な五感のフィードバックは難しいのと、食事や排泄など生理的な問題が発生するので、ここまで境界がなくなることはありませんが、人の心はどうでしょうか。

辛い現実と、幸せな仮想世界。

ネットやネトゲが普及しだした頃もありましたが、仮想世界の方を本当の自分と信じ、現実世界を蔑ろにする人が現れるのは間違いないと思います。


正直、自分もそんな仮想世界にハマる予備軍だという自覚はあるので、節度を持って楽しみたいなと思います。